アートドールの作り方

 

ろのめ屋方式のアートドールの作り方です。オーソドックスな犬の形。

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①まずガラスカボションに瞳孔と色をつけていきます。瞳孔は大抵アクリル絵の具の黒なんですが、虹彩はガラスカボションに描いてみたり、紙に描いてみたり、マニキュア使ってみたり、ガラス絵の具使ってみたり、レジン使ってみたり、色々やってます。

 

②ワイヤーで骨格を作り、アルミホイルで頭の形を作ります。骨格がダメだと全部のバランスが崩れるのでいっぱい作ってバランスを見てみます。ワイヤーが硬すぎると粘土が割れ、柔らかすぎると自立しません。

 

③軽量石粉粘土で頭の形を覆い、目をつけます。バランス大事。

 

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④手と顔にさらに粘土を盛ります。ここで細やかな造形を作ってます。この時点で顔をやや大きめに作らないと後からファーをつけた身体にボリュームが負けてしまいます。よくやりました。

 

⑤1回目の化粧です。ファーの隙間から見える地肌に影響します。オシャレで差をつけろっ

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うまくいけばこの時点で既に可愛い

 

⑥顔にレジンコートします。顔は粘土の塊だけあって落ちたら顔から落ちるし良くぶつける箇所だし多少手荒に扱っても大丈夫なよう強度を上げます。と言っても薄くなのであまり効果はないかもですが(落としても割れないのは確認してますが叩きつけたらどうなるかは分からない?)

 

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⑦身体にキルト芯を巻きます。ひたすら巻きます。肉付きを考えてつけると楽しいです。後から紐でボンレツハムにするとずれずにすみます。よく忘れる。キルト芯を細く切るのはめんどくさいので無心でやります。

 

⑧採寸をします。私は型を使わないので長方形に切ったファーを身体に押し付けてカットしてます。あとは縫いながら余分なファーを切り分けます。無茶苦茶します。

 

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⑨ひたすら縫っていきます。切り出したファーを身体に当てて縫うんですがブカブカだと動かした時にベッコリ凹んでしまうのでみちみちにしながら縫ってます。身体のラインがよく出るようお腹のところはかなりくびれを出してます。

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⑩耳をつけます。ワイヤーを仕込んで自由に動かせるようにしてます。頭にブッ刺してるので頭に穴を開け忘れたら頭に直に縫い合わせます。

 

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⑪顔に植毛します。私は地道にファーを生地から切り取って顔に貼り付ける方式を取ってます。ボンドを顔に塗って、ファーをハサミで根本から切って、ピンセットでつまんで顔に押し付ける!顔を小さめにしてるのでファー生地ごと貼り付けるととても大きくなるんですよね。

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もさもさ!

 

⑫ファーのカットをします。顔、手足、必要なら腹や背中も。ろのめ屋はリアルとデフォルメの間を目指しているので等身が大きいです。そうなると手足はカットしないとシュッとしないので慎重にカットしていきます。必要ならバリカンでも。毛を逆立てて身体と垂直に切ると櫛でとかした時に自然な毛並みになりやすいのです!あと日本製のファーは中毛がゴワゴワしていることが多く、カットすると毛並みが変わってしまう子もいるのでまずハギレで試してみてくださいね。

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⑬着色はエアブラシか細かいところはパステルを使用してます。エアブラシはとても便利ですね!ただ一気にかけるとゴワゴワになるので櫛でとかしつつ頑張ります。体感ですが色んな色を使うと生き物感がアップします。

 

⑭顔の化粧をパステルでします。目の縁取りをするとキリリとしますね。

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⑮完成したら写真撮影!私が最も苦手とするところです…。作った私が1番ポーズの付け方や可動がわかるのでサンプルとして色んなポーズをつけたいと思ってやってます。撮影場所、ライト、その他もろもろ準備して行いますが太陽光には勝てません。

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⑯梱包して発送!ここまで来れたら一安心ですね。色んなものを入れ過ぎてパンパンになったりします。イラストは描いたり描かなかったりです(暇があれば)

 

アートドールは作ってる途中も楽しいです!可愛い可愛いと呪文を唱えながら作ると最後までいけます!是非最後まで作って欲しい!!アドバイスなどもできる範囲でしたいので作ってみて何かあれば聞いてもらっても大丈夫です!(細かいギミックは秘密もありますがそういう時は秘密❤️って言います🤣)アートドール作る人増えろっ!

可動について

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こちらではろのめ屋のアートドールにおける2022年10月以降の作品の基本的な可動範囲を説明しております。姿形によってはこれに当てはまらない場合もあります。

 

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●頭

頭は粘土で出来ており基本的に硬いです。首以降を動かすことができます。

顔を持って動かす場合はほっぺた、オデコなど何も装飾品が付いていないところを持ってください。

 

●顎

可動式の顎は強く動かすと壊れてしまいます。ゆっくり動かしてください。動かしすぎると緩くなる場合があります。修理は出来ませんのでご了承ください。

 

●耳

耳は動かせる場合と動かせない場合があります。動かせる場合は立たせたり、伏せさせたり、垂れ耳などにも出来ます。引っ張ったりしないようにしてください。

基本イカ耳など自由に動かせるように根本の一本でゆるくついています。耳の位置を固定したい場合は目立たぬところをボンドで止めるか端を縫い付けると動かせるなくなりますが固定できます。

 

●ツノ

ツノは基本的に動かせません。

 

●手足

獣型の四肢は先に粘土が付いており、そこを持って動かすことができます。石粉粘土を使用しているので粘土を持って動かしても大丈夫です。ただ粘土とワイヤーの付け根が骨折しやすいので注意してください。(実験では90回以上直角に折り曲げると折れました)

 

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●鳥脚

鳥型の足は粘土で出来ているものと、毛糸で覆ってあるものがあります。粘土で出来ているものは関節のみしか動かせません。また関節は柔らかい素材でできているので指で潰すと破けてしまいます。毛糸で出来ているものは爪以外動かすことができます。どちらのタイプでも、爪は非常に折れやすいので注意してください。(爪の修復に出された場合、こちらで出来るのはボンドでくっつけてレジンコートを行うのみなので、ご自分で修復することもできます)

 

●翼

翼は骨にワイヤーを使用しているので広げたり閉じたりが出来ます。羽はリアルフェザーなので折れやすいです。

 

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翼をたたむ時は先の方を体側に寄せてたたんでください。羽を二つ折りにするのではなく上下にずらした後たたむという形です。難しいですね。

 

●アクセサリー

アクセサリーは外れるものと外れないものがあります。

 

●グラスアイについて

https://ishitori.work/others/page-49/

グラスアイは石鳥様のを使用させていただいています。ガラスですので湿気によって曇る場合がありますが布などで拭いていただくと曇りが取れます。その他注意点は石鳥様のサイトをご覧くださいませ。

 

 

■修理について

もし壊れてしまった場合DMで相談頂けると助かります。

①爪やツノが取れた、糸がほつれた、肉球や鼻がとれた等簡単に出来そうなものは往復の送料を負担しただければ修理致します。ボンドなどが手元にあり、ご自身で修復できそうであればアドバイスを行います。

②爪やツノが取れた(部品紛失)、身体の毛皮の更新、直せる部分の骨折(胴体、腕の真ん中、尻尾)、耳がとれた等やや手間のかかる修理は別途料金をいただく場合があります。

③粘土と近い部分の骨折、顔や手の粘土が割れる、羽根が折れるなど修理できない部分はお断りするか、希望があれば骨折や割れを活かす修理をします(骨折はミニチュアのギプスを付ける、割れは金継をするなど)。その場合も別途料金をいただきます。

なお②と③の場合は元の姿から見た目が変わってしまう事があるのでご了承ください。(再譲渡もしくは転売で手に渡った子はこの限りではありません。修理を受けることが出来ないのでご注意ください)

 

 

■お別れする時は

他の方へお譲りする場合、お迎え時の値段以下でしたら特に私に知らせする事なく出品して頂いて構いません。あまりにも高額に転売されている場合は注意喚起をさせていただく場合があります。

また、写真はその子の現状を。ろのめ屋で撮影された写真は使わないようお願いします。

 

他何かありましたら気軽にお声掛けください。TwitterのDMが早いです。(Instagramはほぼ見ていません)